【最新版】ハワイのブルワリー情報

ビール醸造所

2022年11月、イカロス出版より「BEER HAWAI’I 極上クラフトビールの旅 ハワイの島々へ(旅のヒントBOOK)」を出版しました。

出版後、新しいブルワリーや既存ブルワリーの新支店が次々にオープンしたり、2023年8月マウイ島ラハイナの火災で3つのブルワリーが焼失してしまったりと、ハワイのビールを取り巻く状況は日々変化しています。

そこで改めて「ハワイのブルワリー(ビール醸造所)情報」をまとめてみました。

2024年8月時点での情報です。

ハワイのブルワリーMAP

ブルワリーがある島は4つ。西から順にカウアイ島、オアフ島、マウイ島そしてハワイ島です。MAPの凡例は次の通りです。

  • 黄色のビアジョッキ:ブルワリーや蒸留所
  • 橙色のビアジョッキ:ビールスポット
  • 緑色のビアジョッキ:開店準備中
  • 灰色のビアジョッキ:残念ながら閉店

OPEN情報|あいうえお順

アロハ・ビア・カンパニー

Aloha Beer Co. オアフ島

すっきりした味わいのビールが特徴です。

ワイキキ店がクローズし、現在は醸造施設のあるカカアコ店のみ。おしゃれなBar風な店内や開放的なビアガーデンで、ピザやバーガーなどのパブフードを食べながらビールを楽しめます。焼きたてのピザが特におすすめ。

イヌ・アイランド・エールズ

Inu Island Ales オアフ島

濃厚スタウトやフルーツシェイクのようなサワー系など、他のブルワリーでは味わえないユニークなビールが特徴です。4oz(118ml)ほどのサイズでいろいろ飲み比べたり、好みのビールをクラウラー(持ち帰り用の缶ビール)に詰めてもらったり、16oz(473ml)缶の4本パックを買えたりします。

食べ物はスナック数種を取り扱っている程度。ウインドワード(オアフ島東側)のカネオヘという町にある知る人ぞ知るスポットです。最近しっかりとグラスで飲めるようになりました。

オラ・ブルー

Ola Brew Co. ハワイ島

フレッシュで華やかな味わいのビールが特徴です。カイルアコナとヒロにタップルームがあって、ビール以外にも様々なアルコール飲料(サイダー、セルツァー、ティー、ジュース)を楽しめます。ビール好きはもちろんフルーティーなお酒好きにも自信を持っておすすめできる場所。

個人的にはヒロ店が特に好みです。ミシュランの星付きレストランで経験を積んだシェフさんが生み出す料理は驚きの美味しさ。ハワイならではの蒸留酒「オコレハオ」の蒸留所もオープン予定とのことで待ち遠しい。

カウアイ・アイランド・ブルーイング・カンパニー

Kauai Island Brewing Co. カウアイ島
ホップ感と苦味が強く、コクが豊かなビールが特徴です。クリーンな味わいのビールって何?といった感じ。ハワイの海の幸、山の幸にこだわった料理もなかなかの味わいです。

港町ポートアレンに加え、2023年コロアに2店舗目をオープンしました。ポートアレン店はワイメア渓谷からの帰り、コロアはポイプ観光のついでに立ち寄るのがおすすめです。

カウアイ・ビア・カンパニー

Kauai Beer Co. カウアイ島
ラガー系2種を定番とするハワイでは珍しいブルワリーです。そのうちの一つ「ブラック・リムジン」はモルティーが香ばしいブラックラガー。濃厚なバーレーワインをはじめとするエール系もおすすめです。瓶ビールは今のところブルワリーでのみ販売。オアフ島で早く買えるようになってほしい。

カウアイ島の空の玄関口リフエにあります。島に到着した日の午後、島を出発する前のランチ時、もちろん滞在中にも立ち寄りやすいブルワリーです。

カリヒ・ビア

Kalihi Beer / Homebrew in Paradise オアフ島

モルトの味わいをしっかりと感じるビールが特徴です。ブルワーさん曰く「生産効率が悪くても時間をかけてモルトの旨味を引き出したい」とのこと。美味しくない訳がありません。派手さはないけど燻し銀的でお気に入りのブルワリーの一つ。

以前はブロークン・バウンダリー・ブルワリーという名前でした。自家醸造キットやビールの材料を販売するホームブルー・イン・パラダイスと同じウェアハウス内にあり、地元のホームブルワーにもおなじみのスポットです。(2024年7月現在、ホームブルー・イン・パラダイスは休業中)

コホラー・ブルワリー

写真は消失してしまったオリジナルの店舗(キヘイ店)

Kohola Brewery マウイ島

マウイの火災から大復活を遂げたブルワリーです。現在はコナ・ブルーイング・カンパニーとパートナーシップを結んでハワイ島カイルアコナでビールを醸造中。近々コラボビールも発売するとか。楽しみすぎます。

マウイ島のワイレア・ビレッジにオープンしたタップルーム&イータリーは、ビールはもちろん食事も楽しめるスポットとのこと。いつか必ず行く!

コナ・ブルーイング・ハワイ

Kona Brewing Hawaii ハワイ島、オアフ島

ハワイ発のブルワリーとして一番有名。すっきり系からモルティー系、フルーティー系まで、シンプルな味わいながらも美味しい定番ビールを味わえます。

ハワイカイとハワイ島カイルアコナに2店舗あります。2022年7月、カイルアコナに巨大な醸造スペースが完成しました。醸造施設の見学ツアーもおこなわれています。ちなみに日本やアメリカ本土で見かけるコナビールはハワイ産ではありません。メイドインハワイのコナビールが飲めるのはハワイだけ。

ナパリ・ブルーイング・カンパニー

Napali Breging Co. カウアイ島

2023年5月、カウアイ島のカパア(リフエの北)にオープンしました。未訪問ブルワリーの一つです。いつか絶対に行く!

ハウジット・ブルーイング・カンパニー

Howzit Brewing Co. オアフ島

2023年10月、オアフ島カカアコのワード通り近くにオープンしました。Patalohaが人気のパタゴニア・ホノルルからは徒歩6分ほど。おしゃれな雑貨や家具を取り扱うフィッシュ・ケーキの向かい側です。

ヘッドブルワー(醸造責任者)はアメリカ本土のビール・コンペティションで受賞歴もあり、すっきりとした味わいながらもモルト感が豊かなラガーやIPA造りが得意。ビールの美味しさは間違いなくオアフトップレベルです。フルーティーで爽やかなシャンディーやスラッシーも最高です。

ハナコア・ブルーイング・カンパニー

Hana Koa Brewing Co. オアフ島

紹介した友人知人のほとんどが虜になる魔性のブルワリー。ハワイで特にコンスタントに新商品を発売しています。商品全制覇を試みたことがありますが、発売ペースのあまりの早さ(ほぼ毎週)に断念。冷蔵庫がビールであふれそうになりました。今思えば無理ゲーでした。

ビールは総じて苦味は控えめ、甘みがあって口当たりはまろやか。飲みやすい味わいです。おそらくハワイで唯一、ラガータンク(ラガー醸造用のタンク)のあるブルワリーです。

ビアラボ・ハワイ

写真は閉店してしまったユニバーシティー店

BeerLab Hawaii オアフ島

地元で親しまれているスイーツ店やレストランと積極的にコラボしたりと、ローカル愛に溢れるビールを造りだすブルワリーです。ループセルツァーという名義でハードセルツァーも販売しています。

店舗は全部で3つ。ベラタニア店ではポケ、パールリッジ店(The Hall)ではたこ焼きや焼きそば等、ハワイで生まれ育った人たちも大好きな食事を楽しめます。先日惜しまれながら再開発の影響でクローズしたユニバーシティー店のすぐ近くに、新店舗(Puck’s Alley店)が2024年8月12日にオープンしました。

ビッグアイランド・ブルーハウス

Big Island brewhaus ハワイ島

日本ではあまり知られていませんが、ハワイのビール界では有名なブルワー(ビール醸造者)が立ち上げたブルワリーです。コハラ山脈の麓、ワイメアという小さな町にあります。

他のブルワリーとは比べものにならないほどモルトの風味が豊か。コクあり飲みごたえありの味わいです。シャルドネ樽で熟成したゴールデンエール「樽熟成ゴールデンサバス」は、僕が今まで飲んだハワイ産ビールの中で文句なしに5本の指に入る美味しさ。メキシカン料理も美味しくランチにもディナーにもおすすめのスポットです。

ヒロ・ブルーイング・カンパニー

Hilo Brewing Co. ハワイ島

これぞウェアハウスといった無骨な外観、天井近くまで積み上げられた大量の缶、片隅にある小さなテイスティングスペースなど、決しておしゃれとは言えませんが雰囲気がたまりません。

旧メハナ・ブルーイング・カンパニーがリブランディング。以前とは比較にならないほど美味しいビールが飲めるようになりました。その後さらにオーナーが変わったようです。ひっそりとWEBサイトがなくなっているのが非常に気になる…

ホノルル・ビアワークス

Honolulu Beerwork オアフ島

オアフ島で真っ先に訪れてほしいスポットの一つで、ウォールアートが人気のカカアコにあります。ウェアハウスを改装した開放的な空間、店内に吹き込む心地よい風、フレンドリーなスタッフと美味しいビールと料理、そのどれもが最高です。

最近のお気に入りは「シェルターベイIPA」。IPAならではのパンチの効いた苦味に加え、モルト感もしっかりとあってたまらない美味しさです。カリヒに2店舗目をOPEN準備中とか。

マウイ・ブルーイング・カンパニー

Maui Brewing Co. マウイ島、オアフ島

サンディエゴの人気ブルワリー「モダン・タイムズ・ビア」を買収するなど、ハワイで今一番勢いのあるブルワリー。規模もハワイ州最大です。マウイ島に3店舗(キヘイ、カアナパリ、ラハイナ)、オアフ島にも2店舗(ワイキキ、カイルア)あります。

インペリアル・ココナッツポーターの樽熟成バージョン「ブラックパール」は濃厚で激美味です。数年に一度だけしか発売されません。前回は見かけたのは2019年と貴重なビールです。少し値が張りますが見かけたら試してほしい。

マハロ・エールワークス

Mahalo Aleworks マウイ島

2021年、ハレアカラの麓にオープンしました。ジャパンディな内装、センスのひかる飾り付けや雑貨など全てがおしゃれ。2階のラナイ席から見るウエストマウイの絶景も最高の一言です。

ビールは種類がたくさんあって味のクオリティーもハイレベル。しかもメニューが絶えず入れ替わるから、訪れるたびに新たなビールに出会えるブルワリーです。

ムーチョ・アロハ・ブルーハウス

Mucho Aloha Brewhouse カウアイ島

2024年1月、カリフォルニア発のブルワリーがカウアイ島南部のオールド・コロアタウンにオープン。未訪問ブルワリーの一つです。いつか絶対に行く!

ラニカイ・ブルーイング・カンパニー

Lanikai Brewing Co. オアフ島

オアフ島東側の人気タウン、カイルアにあるブルワリーです。僕がハワイのビール沼にどっぷりと浸かるきっかけとなった場所。ハレイワ、ハワイ島のヒロにOPEN計画があるようです。こちらも勢力拡大中。

ハワイ由来のイーストを使った「ワイルドエールズ」シリーズを見かけたら是非試してみてください。その時々で様々な味わいを楽しめます。

ロカヒ・ブルーイング・カンパニー

Lokahi Brewing Co. オアフ島

アラモアナの山側、サウス・キング通り沿いにあります。マカダミアンナッツやコーヒーなど副原料を生かしたビール造りが特徴ですが、最近はグアバ、マンゴーやパイナップルなどのフルーツをふんだんに使ったケトルサワー造りに振り切っています。フルーティーで飲みごたえのあるお酒が好きな方にはおすすめ。

ナチョスやタコス、バーガー&フライなどがっつり系の食事も楽しめます。

ワイキキ・ブルーイング・カンパニー

Waikiki Brewing Co. オアフ島、マウイ島

ワイキキで唯一ビールを醸造するブルワリー。カカアコとマウイ島のサウスサイドにも店舗があります。いちご風味の「ハナホーヘフェ」はフルーティーで飲みやすく、ハラペーニョ風味の「ハラペーニョマウス」は肉料理との相性が良い刺激的な味わいです。

燻製肉の料理がとても美味しくて、ビールを飲みながら味わうチーズバーガーやスモークミートは絶品です。

※マウイ島ラハイナ店は火災で焼失(涙)

ワイルク・ブルーワークス

Wailuku Breworks ハワイ島

2023年7月、ハワイ島のケアアウ(ヒロの南)にオープンしたブルワリーです。こぢんまりとしたお店には地元のビール好きも集まり、15種前後のビールと数種のミード(ハニーワイン)も楽しめます。ビールは全体的にあっさりとした味わい。副原料の味わいを生かしたミードはドライな味わいでした。

まとめ

現在、商業的に稼働しているブルワリーは下記の通りです。

  • アロハ・ビア・カンパニー
  • イヌ・アイランド・エールズ
  • オラ・ブルー
  • カウアイ・アイランド・ブルーイング・カンパニー
  • カウアイ・ビア・カンパニー
  • カリヒ・ビア
  • コホラー・ブルワリー
  • コナ・ブルーイング・ハワイ
  • ナパリ・ブルーイング・カンパニー
  • ハウジット・ブルーイング・カンパニー
  • ハナコア・ブルーイング・カンパニー
  • ビアラボ・ハワイ
  • ビッグアイランド・ブルーハウス
  • ヒロ・ブルーイング・カンパニー
  • ホノルル・ビアワークス
  • マウイ・ブルーイング・カンパニー
  • マハロ・エールワークス
  • ムーチョ・アロハ・ブルーハウス
  • ラニカイ・ブルーイング・カンパニー
  • ロカヒ・ブルーイング・カンパニー
  • ワイキキ・ブルーイング・カンパニー
  • ワイルク・ブルーワークス

まだまだ他にもオープン準備中のブルワリーがあります。オープンしてビールを存分に飲んだら情報更新しようかなと。気長にお待ちくださいませ。